2009年12月07日
じいちゃんとばあちゃん
すぐ上の兄ちゃんが 大学生の頃のことだ。
オレはまだ 小さかったな。
兄ちゃんのところは 神奈川のアパートだったけど 父ちゃんも母ちゃんも 最初と最後に行っただけで そのほかには4年間とうとう一度も行かなかったんだ。
ほっておいたんだ。
あるとき 兄ちゃんが休みで家に帰ってきた。
そのときに 紫色の髪の毛で 帰ってきたんだな。
父ちゃんも母ちゃんも びっくりしたんだ。
「○○の あの頭はなんだ・・・・」
と 父ちゃんは母ちゃんに言った。
「何だか 死神みたいだね・・・・」
と 母ちゃん。
頭が紫色だと 顔の色が土気色のように見えるんだな。
どう見ても この世のものには見えなかったんだ。
「○○! その頭 何だか 死神みたいだね・・・・」
と 母ちゃん思わず言った。
兄ちゃんは それを無視して じいちゃんとばあちゃんの前を すーっと通り過ぎたんだ。
じいちゃんとばあちゃんは 二人でコタツにあたってテレビを見ていた。
母ちゃんは はらはらしながら それを見ていたんだ。
だけど 二人とも ちゃんと兄ちゃんを見たのに 何のリアクションもせずに すぐにテレビに目を移したんだ。
何事もなかったようにな。
あのインパクトは 絶対に無視できないものなのに
「お帰り。」
と 声をかけたけど いつもと同じ反応だった。
二人そろってな。
母ちゃんは 最初は 二人とも年取っちゃって あの頭が目に入らないんだろう・・・・
と思った。
だけど それにしても 鈍感にもほどがあるな・・・
と 思っていた。
兄ちゃんと母ちゃんで ひそひそ話したんだ。
「とうとう二人とも これほどのことも目に入らないほど 化石のようになっちゃったんかねぇ・・・・」
あとから 「あの頭が目に入らなかった?」
と聞いたら
「わかったけど びっくりすると ○○が「かわいそうだから・・」
と 言うんだな。
兄ちゃんは兄ちゃんで 家族の反応を試してみたんだ・・・
と 言うんだ。
まったく 面白い家族だろう?
またな!!!
Posted by N子 at 20:17│Comments(2)
│思い出
この記事へのコメント
いいですねジョーさんの家族はサザエさんとはまた違った暖かさがありますね
Posted by キューピー at 2009年12月08日 20:29
キューピーさん ありがとうございます。
うれしいほめ言葉です。
嫁いで 35年がたちました。
やっとです。
こんな風に思えるのは。
時がかかるのですね。
うれしいほめ言葉です。
嫁いで 35年がたちました。
やっとです。
こんな風に思えるのは。
時がかかるのですね。
Posted by ジョー母 at 2009年12月08日 21:15